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基礎疾患(持病)と肺炎

基礎疾患(持病)をお持ちの方は
肺炎にかかるリスクが大きくなります。

基礎疾患(持病)がある方は特に注意

うっ血性心不全や心筋症などの心臓の病気、喘息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの呼吸器の病気、肝臓の病気、糖尿病、腎臓の病気などの基礎疾患(持病)がある方は、肺炎球菌性の肺炎にかかるリスクが上昇することが分かっていますので、十分な注意と予防が大切です。

病気の治療中で免疫力が低下している方、脾臓を摘出された方、たばこを吸っている方、アルコール依存症の方なども、肺炎の発症リスクが上昇することが分かっています。

インフルエンザなどのウイルス感染のときにも気を付けたい肺炎球菌

65歳以上の方は、インフルエンザなどのウイルス感染をきっかけに、肺炎を起こすことがあります。インフルエンザウイルスやRSウイルスに感染すると、気道の表面の細胞が壊され、肺炎球菌などの細菌が肺に侵入しやすくなります。

また、主に65歳以上においては、新型コロナウイルスと肺炎球菌に同時感染し、重篤な感染症になると、死亡のリスクが高まることが報告されています。

そのため、日頃からこれらのウイルス感染症の予防が大事です。

Manohar, Prasanth et al. Front Med (Lausanne) 2020; 7: 420.
Amin-Chowdhury, Zahin et al. Clin Infect Dis 2021; 72(5): e65-e75.

インフルエンザ流行時に肺炎で入院した患者の原因菌として、肺炎球菌が一番多いことが報告されています。

インフルエンザ流行時に肺炎で入院した患者の原因菌として、肺炎球菌が一番多い 全体の55%を占めている

石田 直, 化学療法の領域. 2004;20(S-1):129-135. より作図

肺炎にかかると元の生活に戻れなくなる!?

肺炎はただの風邪と誤解されやすいですが、特に高齢になると、肺炎にかかることで生活に大きな影響が出ることがあります。

国内の研究によると、75歳以上で肺炎により入院し、リハビリテーションを受けた方のうち、過去1年間に肺炎で再入院した方は約4人に1人に上ることが報告されています。

入院によって栄養状態が悪くなると、免疫力も低下してしまい、感染の危険性が高くなるといわれています。低栄養を改善することは、肺炎の発症、再発予防の観点からとても重要です。低栄養を防ぐためには、日頃からたんぱく質が豊富で、栄養バランスがとれた食事をすることが大事です。

バランスの良い食事、そして手洗いとうがいなど毎日の感染予防を行うこと、そして予防接種を受けることが大切です。

森下 辰也, 他. 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌. 2020; 29(2):317–22.
日本呼吸器学会. ストップ!肺炎 一般用WEB版. 2024; p.22

身近な感染症であるインフルエンザ、RSウイルス、新型コロナウイルス、肺炎球菌感染症。どれも日頃の予防法として、うがい、手洗い、マスクの着用、そして予防接種があります。

監修

地方独立行政法人 長崎市立病院機構 理事長/長崎みなとメディカルセンター 院長
門田淳一先生

この啓発活動はMSD株式会社が行なっております。

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