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肺炎球菌が原因の肺炎

肺炎球菌とその感染症について知ろう。

日常でかかる肺炎の中でも最も原因になりやすい「肺炎球菌」。ここでは、肺炎球菌が引き起す病気や、その感染経路などについてご説明します。


肺炎球菌感染症とは

肺炎球菌という細菌が感染することで起こる感染症のことです。
成人では、その名のとおり、「肺」に感染して「肺炎」を起こすことが多いのですが、ほかに、菌血症※1、敗血症※2、髄膜炎※3などを起こすこともあります。
※1 菌血症:血液から肺炎球菌が検出される状態で、重症の感染症。
※2 敗血症:感染症によって重篤な臓器障害が引き起こされる状態。
※3 髄膜炎:髄膜への肺炎球菌感染症。

髄膜炎は脳 副鼻腔炎は鼻 中耳炎は耳 菌血縁/敗血症は血管 肺炎は肺


肺炎球菌ってどんな菌?

肺炎球菌は、莢膜(きょうまく)という分厚い膜に包まれています。そのため、からだの免疫からの攻撃に強く、退治するのが難しい細菌です。しかも、抗菌薬(抗生物質)が効かない耐性菌も登場しており、肺炎球菌感染症は重症化しやすく、現代でも注意が必要な感染症です。



肺炎球菌はどうやって感染していく?

肺炎球菌は主に小児の鼻や喉に存在し、咳やくしゃみによって周囲に飛び散り、それを吸い込んだ人へと広がっていきます1)。からだの抵抗力(免疫力)が低下している人などが、肺炎球菌に感染すると、肺炎球菌感染症になることがあります。
成人の肺炎球菌感染症は、主に小児に棲み付いている肺炎球菌が感染することで起こると考えられています。

肺炎球菌は小児から成人へ広がっていく


実は多い、肺炎球菌による肺炎

成人が日常でかかる肺炎の原因菌としては、肺炎球菌が一番多い3)といわれています。肺炎で亡くなる方の97.9%が65歳以上4)(2021年)であることから、特に高齢者(65歳以上)では肺炎球菌による肺炎などを予防することが重要になります。
*新型コロナウイルス感染症による死亡者は含まれません。

国内9研究(市中肺炎3,077症例)、上位10病原微生物3)
(メタアナリシスにより95%信頼区間を追加)

グラフ:国内9研究(市中肺炎3,077症例)、上位10病原微生物

1 : MSSA、MRSAを区別している201株のメタアナリシスではMRSAは28.4%(95%CI 13.2-43.6)であった。
2 : Micro-IF法による診断率(2論文)28/922=3.0%、ELISA法による診断率(5論文)71/2.022=3.5%


出典

1)

Bogaert D, et al. Lancet Infect Dis. 2004;4(3):144-154.

2)

Bogaert D, et al. Lancet Infect Dis. 2004;4(3):144-154.より作図

3)

日本呼吸器学会. 成人肺炎診療ガイドライン2017 p10

4)

厚生労働省.人口動態統計(確定数)2021年


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監修

地方独立行政法人 長崎市立病院機構 副理事長/長崎みなとメディカルセンター 院長
門田淳一先生

この啓発活動はMSD株式会社が行なっております。

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